87.ネズミとカエル The frog and the mouse 陸に棲むネズミが、水に棲むカエルと友達になった。 これが、そもそもの間違いだった。 ある日、カエルは、自分の足にネズミの足をしっかりと括りつけ自分の棲む池へと向かっ た。 そして、水辺へやってきた途端、池の中へ飛び込んで、善行を施しているとでも言うように、 ケロケロ鳴いて泳ぎ回った。哀れネズミは、あっという間に溺れ死んだ。 ネズミの死体は水面に浮かんだ。 一羽のタカがそれを見つけると、鈎爪でひっつかみ、空高く 舞い上がった。 ネズミの足には、カエルの足がしっかりと結ばれていたので、 カエルも共にさらわれて、タカ の餌食となった。 教訓; 害を成す者は、また、害を被る者なり。 タウンゼント版 イソップ寓話集 日本語訳 より