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川で水を飲んでいる子ヒツジをみつけたオオカミが、なにかいいがかりをつけて、 食い殺してやろうと考えました。 そこで、自分は、川上にいるのに、 「おい、おまえがそこでにごらせているから、おれは水が飲めないじゃないか。」とどなりました。 「でも、ぼくは、舌の先でなめているだけですよ。 それに、ぼくのほうが川下にいるのでもの、川上の水をにごらせることなんて、出来ませんよ。」 オオカミは「しまった」と思ったので、「しかし、昨年、おまえはおれのおやじに、恥をかかせたぞ。」 「ぼく、去年なんて、まだ生まれていませんでした。」 またやりかえされたオオカミは、 「いくらつべこべいいわけしても、だめだ。おれはおまえを食ってやる。」 教訓;この話は、なにがなんでも悪い事をしようと決めた人には、 どんなに正しいいい分も効き目がないということを教えています。 偕成社イソップ童話「下」訳者二宮フサ よりの引用 |
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